CARTアルゴリズムは分類木と回帰木を構築するための機械学習手法です。データを不純度が最小化されるように二分探索で繰り返し分割し、解釈性の高い予測モデルを作成します。ランダムフォレストなどのアンサンブル学習の基礎としても広く使われています。
CARTアルゴリズムとは
CARTアルゴリズムとは、データを二分木構造に分割していくことで、データの分類や数値予測を行う教師あり学習の代表的なアルゴリズムです。
詳しく解説
CARTはClassification and Regression Treesの略称であり、カテゴリを予測する分類木と、数値を予測する回帰木の両方を構築できるのが特徴です。学習データ全体から、最も情報を綺麗に分けられる特徴量と閾値(しきい値)を見つけ出し、データを2つのグループに分割する処理を再帰的に繰り返します。分類木の評価にはジニ不純度やエントロピーが用いられ、回帰木では平均二乗誤差などが使われます。最終的に得られる決定木モデルは、条件分岐のルールが人間にとって非常に理解しやすいため、ホワイトボックスモデルの代表例として重宝されています。
具体例・使われ方
例えば、顧客の購買データを基に「購入するかどうか」を予測する分類問題や、過去の気候データや住宅の広さから「家の価格」を予測する回帰問題などに利用されます。「年齢が30歳以上か」「床面積が80平方メートル以上か」といった単純な条件でデータを枝分かれさせていくため、医療診断のサポートやマーケティングの顧客セグメンテーションなど、ビジネスの現場でも視覚的な判断材料として活用されています。
似た用語との違い
多層パーセプトロンなどのディープラーニングモデルは高い予測精度を誇る一方で内部の仕組みがブラックボックスになりがちですが、CARTアルゴリズムはモデル構造が直感的で解釈性に優れているという違いがあります。また、条件分岐が軸に平行な直線に限られるため、複雑な斜めの境界線を学習するには多くの分割が必要になる点も特徴です。
注意点
CARTアルゴリズムはデータへの過学習(オーバーフィッティング)を起こしやすいという欠点があります。木を深く成長させすぎると訓練データには完璧に適合するものの、未知のデータに対して予測精度が大きく低下します。そのため、適切な深さで枝を切り落とすプルーニング(剪定)や、複数の木を組み合わせるランダムフォレストなどの手法を併用することが実務上は不可欠です。