フォワードパスとは、ニューラルネットワークにおいて入力データをモデルの最初から最後まで一方向に流し、予測値を出力するプロセスのことです。順伝播とも呼ばれ、AIが推論を行う際の基本動作となります。
フォワードパスとは
一言でいうと、フォワードパスとは「ニューラルネットワークに入力データを与えて結果(予測値)を計算するプロセス」のことです。
詳しく解説
フォワードパス(順伝播)は、入力層から始まり、隠れ層を経て出力層へとデータが順番に伝達される仕組みです。各層のニューロンでは、入力値に重みを掛け合わせてバイアスを足し、活性化関数を通すことで次の層への出力を計算します。このプロセスを繰り返すことで、AIモデルは入力された画像やテキストに対して、分類や回帰といった最終的な予測結果を出力します。機械学習の学習フェーズにおいては、このフォワードパスによって得られた予測値と正解データとの誤差を計算し、その後のバックプロパゲーションへと繋げるための重要な第一歩となります。
具体例・使われ方
画像認識モデルに猫の画像を入力した際、入力層から出力層に向かってデータが処理され、最終的に「猫の確率95%」という結果を算出する一連の流れがフォワードパスに該当します。また、生成AIにプロンプトを入力して次に出現する単語の確率を計算する処理でも、このフォワードパスが実行されています。
似た用語との違い
フォワードパスが「入力から出力へ向かう順方向の計算」であるのに対し、バックプロパゲーション(誤差逆伝播法)は「出力側の誤差を出発点として入力側へ逆向きに伝播させ、重みを更新する計算」という違いがあります。学習時にはこの2つのパスがセットで実行されます。
注意点
フォワードパス自体はデータの計算と出力を行うのみであり、モデルのパラメータ(重みやバイアス)を自ら更新するわけではありません。学習を行うためには、必ず誤差の計算とバックプロパゲーションを組み合わせる必要があります。