IoU(Intersection over Union)とは、物体検出やセグメンテーションなどの機械学習分野において、予測された領域と正解領域の重なり具合を測るための評価指標です。2つの領域の共通部分を全体集合で割ることで算出され、AIの精度を数値化します。
IoUとは
IoUとは、一言でいうとAIが予測した位置や範囲が、実際の正解の範囲とどれくらい重なっているかを0から1(0%から100%)の数値で表す評価指標です。
詳しく解説
IoUの算出方法はシンプルであり、数学的には「2つの領域の積集合(重なっている部分)の面積」を「2つの領域の和集合(両方を合わせた部分)の面積」で割ることで求められます。物体検出モデルでは、バウンディングボックスの正確さを測るために広く利用されます。この値が1に近いほど予測が正確であることを示し、AIの性能評価やモデルのチューニングにおいて極めて重要な役割を果たしています。
具体例・使われ方
自動運転の画像認識システムにおいて、前方の歩行者を囲むバウンディングボックスを出力する際、正解のボックスと予測されたボックスがどの程度一致しているかをIoUで計算します。一般的に、IoUが0.5以上であれば「正しく検出できた」と判定する基準などに使われます。
似た用語との違い
IoUは領域の重なりを直接的に評価しますが、ピクセル単位の詳細な境界を評価するセグメンテーション特有の指標であるDice係数とは、計算式におけるペナルティの与え方や重みの扱いが若干異なります。また、単なる分類タスクにおける正解率(Accuracy)とは異なり、位置情報の精度を評価する点が大きな違いです。
注意点
IoUは領域の大きさや位置のずれに敏感であるため、対象が極めて小さい場合や、予測と正解の重なりが全くない(IoUが0になる)場合には、勾配が消失して学習がうまく進まないという課題があります。そのため、IoUを改良したGeneralized IoUなどの派生手法が使われることもあります。