ReAct(Reason and Act)とは、大規模言語モデルが自律的に思考(Reasoning)と行動(Acting)を交互に繰り返して複雑な課題を解決するフレームワークです。推論プロセスと外部ツールの使用を組み合わせることで、最新情報の参照や正確な計算が可能となり、AIエージェントの正確性と信頼性が大幅に向上します。
ReActとは
ReActは、大規模言語モデル(LLM)を活用したAIエージェントが「思考」と「行動」を交互に行うことで、複雑なタスクに対する回答精度を高めるプロンプト手法およびフレームワークです。
詳しく解説
従来のLLMは推論のみ、あるいはツール実行のみに特化しがちであり、最新情報の欠如や複雑な手順での誤りが課題でした。ReActでは、モデルが現在の状況を分析する「思考」ステップと、検索エンジンやAPIなどの外部ツールを呼び出す「行動」ステップ、そしてその結果を確認する「観察」ステップをループさせます。これにより、複雑なタスクを段階的に分解し、事実に基づいた正確な答えを導き出すことが可能になります。
具体例・使われ方
例えば、「最新の映画賞を受賞した監督の年齢と現在の代表作」を調べる場合、まず検索エンジンで受賞監督を特定する思考と行動を行い、その検索結果を観察します。次にその監督の年齢と代表作を個別に検索して検証するプロセスを繰り返すことで、ハルシネーションを防ぎつつ正解に到達します。
似た用語との違い
単に思考プロセスを文章化させるChain-of-Thought(CoT)は、モデルの内部知識のみに頼るため最新情報や精密な計算に対応できません。ReActはChain-of-Thoughtのような推論能力に外部ツールとの連携を組み合わせる点で大きく異なります。また、単なるFunction Callingとも異なり、ツールを使用する前後に自律的な思考プロセスを挟む点が特徴です。
注意点
思考と行動のループ回数が増えると、APIの呼び出しコストやレスポンス時間が増大するデメリットがあります。また、外部ツールの実行結果が誤っている場合や、モデルが無限ループに陥る可能性もあるため、適切な制御ロジックが必要です。