サードパーティCookieとは、訪問しているサイト以外の第三者から発行されるブラウザ保存用のデータです。複数サイトを横断したユーザー行動の追跡(トラッキング)やターゲティング広告に広く活用されてきましたが、プライバシー保護の観点から主要ブラウザでの廃止が進んでおり、AIなどを応用した代替技術への移行が進んでいます。
サードパーティCookieとは
サードパーティCookieとは、ユーザーが現在訪問しているウェブサイト以外の第三者(ドメイン)から発行されるブラウザ保存用のテキストデータのことです。主に複数のサイトを横断したユーザーの行動追跡(トラッキング)や、個人の関心に合わせた「ターゲティング広告」の配信、データを活用した「機械学習モデル」の最適化などに利用されてきました。
詳しく解説
ウェブブラウザは、サイト訪問時にサーバーからCookieと呼ばれる小さなデータを受け取り保存します。このうち、現在閲覧しているドメインが発行するものを「ファーストパーティCookie」と呼ぶのに対し、バナー広告などを通じて第三者のサーバーから発行されるものをサードパーティCookieと呼びます。これまでデジタルマーケティングにおいて、サードパーティCookieは広範囲なユーザーのウェブ内での行動履歴を収集し、興味関心を分析するための基礎データとして重宝されてきました。このデータを学習データとして「機械学習モデル」に入力し、精度の高いユーザーセグメントの予測や、効率的な「ターゲティング広告」が実現されていました。しかし、ユーザーの明示的な同意なしに広範囲な行動履歴が追跡されることが、個人情報保護の観点から問題視されるようになりました。GDPR(EU一般データ保護規則)などの法規制強化に伴い、SafariやGoogle Chromeなどの主要なウェブブラウザにおいて、サードパーティCookieの段階的な廃止や規制が進んでいます。
具体例・使われ方
例えば、あるECサイトで靴を閲覧した後に、全く関係のないニュースサイトやブログを閲覧した際、先ほど見ていた靴の広告が表示される仕組みにサードパーティCookieが使われています。このプロセスでは、広告配信ネットワーク(第三者ドメイン)がユーザーに固有のIDを付与し、ウェブサイトを横断して「トラッキング」を行うことで、そのユーザーの興味に基づいた最適な「ターゲティング広告」を出力します。
似た用語との違い
「ファーストパーティCookie」との違いは、データの発行元と利用範囲にあります。ファーストパーティCookieは、ユーザーが直接訪問しているサイト自体が発行し、ログイン状態の維持やショッピングカートの保持など、そのサイト内での利便性向上に限定して使用されます。一方、サードパーティCookieは、訪問先のサイトに埋め込まれた広告やSNSシェアボタンなどを提供する第三者が発行し、複数の異なるサイト間でユーザーの「トラッキング」を行うために利用されます。
注意点
現在、プライバシー保護の観点からサードパーティCookieの利用は世界的に厳しく制限されており、代替手段への移行が進んでいます。これには、Googleが進める「プライバシーサンドボックス」などの技術や、Cookieに依存せずウェブページの内容をAIで解析して関連する広告を表示する「コンテクストマッチ広告」の活用、AI技術を用いた匿名性の高い行動予測などが含まれます。サードパーティCookieの規制は、従来のデータ収集を前提とした「機械学習モデル」の再設計を促しており、プライバシーに配慮した新しいデータ活用手法の開発が不可欠となっています。