オドメトリとは、移動ロボットや自動運転車などが自身のセンサ情報を用いて移動量や位置の変化を推定する技術です。車輪の回転数を測るホイールオドメトリやカメラ映像を利用するビジュアルオドメトリなどがあり、自律走行において現在の位置情報を継続的に把握するための基礎技術として広く活用されています。
オドメトリとは
オドメトリとは、ロボットや移動体が車輪の回転やカメラ画像などのセンサデータをもとに、自分の移動距離や方向の変化を計算して現在位置を推定する技術です。
詳しく解説
オドメトリは、外部のGPS電波が届かない屋内や地下などの環境でも、自身のセンサのみで相対的な位置を算出できるため重要視されています。移動前の位置を基準として、各時点での移動量を積算していくデッドレコニングの一種です。車輪エンコーダを用いて回転数を計測するホイールオドメトリのほか、IMUの加速度・角速度データを組み合わせたり、カメラ映像の変化から移動量を解析するビジュアルオドメトリなどの手法が存在します。これらをカルマンフィルタなどで統合することで、より精度の高い位置推定が可能となります。
具体例・使われ方
お掃除ロボットが部屋の中を効率よく巡回走行する際や、倉庫内の自動搬送車が目標地点へ移動する際に使用されます。また、自動運転車がトンネル内などGPS信号が途切れる場所を走行する際にも、ホイールオドメトリやビジュアルオドメトリによって自車位置を見失わないように活用されています。
似た用語との違い
オドメトリは移動量から相対的な位置の変化を計算する手法を指しますが、SLAMは自己位置の推定と同時に周囲の環境地図を作成する技術です。オドメトリはSLAMを構成する主要な処理の一部として利用されます。また、デッドレコニングはセンサ情報から過去の移動を積算して位置を推定する概念全般を意味します。
注意点
オドメトリは各瞬間の移動量を積算して位置を計算するため、時間の経過とともにセンサーの微小な誤差やタイヤのスリップによる不確かさが積み重なる累積誤差が発生します。そのため、長距離の移動では単体での位置精度が低下しやすく、SLAMや外部位置補正システムとの併用が必要です。