ビジョンセンサーは、カメラなどの撮像機能と画像処理プロセッサを一体化し、対象物の認識や判定を単体で行う機器です。AI技術の統合により、製造ラインの検品やロボットの自律制御など、多様な分野で高度な視覚認識を実現しています。
ビジョンセンサーとは
一言でいうと、撮影した画像をその場で解析し、判定や計測を行う「AIの目」となる知能化されたカメラデバイスです。
詳しく解説
ビジョンセンサーは、従来の一般的な産業用カメラとは異なり、内蔵されたプロセッサやAIアクセラレータ上で画像処理アルゴリズムを直接実行します。これにより、外部の高性能なパソコンへ大容量の画像データを転送して処理する時間を削減し、リアルタイムでの高速な判定や検査が可能になります。ディープラーニングモデルをエッジ側で軽量に動作させるエッジAIの普及に伴い、その性能や用途は急速に拡大しています。
具体例・使われ方
工場の製造ラインにおいて、製品のキズや汚れ、部品の欠品を高速で検品する外観検査に利用されています。また、物流倉庫で自律移動ロボットが障害物を回避したり、ピッキングロボットがランダムに置かれた荷物の位置や姿勢を認識して正確につかみ取ったりするためにも活用されています。
似た用語との違い
一般的なデジタルカメラや従来の産業用カメラが「画像を撮影して外部に出力すること」を主な目的とするのに対し、ビジョンセンサーは「画像から意味のあるデータを抽出して判定結果を返すこと」に特化しています。また、高精度な三次元形状計測を主目的とするLiDARなどの距離画像センサーとも異なり、2次元の画像情報やAIによるパターン認識を重視する点に違いがあります。
注意点
設置環境の照明の変化や粉塵、汚れなどによって撮像精度が大きく左右されるため、適切な光源の確保や定期的なメンテナンスが不可欠です。また、エッジ側で処理を行えるデータ量や計算資源には物理的な限界があるため、非常に複雑で巨大なニューラルネットワークをそのまま実行することは難しい場合もあります。